文学フリマ、お疲れ様でした。

雑賀です。
11月9日(日)文学フリマで行われた、東浩紀ゼロアカ道場第四回関門が無事終了しました。昨日の熱気もやっと覚めてきて、現実に戻ってきたって感じがします。過言などではまったくなく、嵐のような一日でした。
『チョコレート・てろりすと』を購入してくださった方々はもちろん、文学フリマ会場に足を運んで下さった皆様、そして文学フリマのスタッフさんに講談社BOXのスタッフさんたち、本当にありがとうございました。お疲れ様です。いくらお礼を言っても足りないくらいです。

『チョコレート・てろりすと』も500部無事完売し、なんとか第四回関門を突破することができました。ゼロアカをずっと追っかけて下さっている方はもちろん、その場の雰囲気でも何でも形而上学女郎館というチームに興味を持ってくださった方の顔が実際に見られたというのは、本当に嬉しかったです。販売している間だとか、完売した瞬間だとか、思うことはいろいろあったのですが、とにもかくにも筑井さんに感謝です。当然ですが、筑井さんなしには『チョコレート・てろりすと』はできませんでした。自分でいうのもなんですが、よいできです。まあ、突っ込みどころはいろいろ満載だとも思いますが。
私自身も今からやっと『チョコてろ』を読みます。当日搬入でしたので、やっと本になったものを読むことができるというわけです。ゲラやPDFファイルで見るのとはやっぱり違いますね。本って素敵! まあ、そんなわけで筑井さんと『チョコレート・てろりすと』のvol.2を出そうかという話も出ています。せっかく文学フリマと出会えたのに、ここで関係を切断してしまうのはもったいないという考えからです。まだ具体的ではありませんが、出せたらいいよねって言う話。


さあ、今度は何を書きましょうか。そんなことを考える今日の私です。書きたいことならたくさんあります。書き続けられるのは幸せです。継続は力なりって、たぶんきっと本当です。
文学はまだまだ、終わりません。

『チョコレート・てろりすと』内容紹介

形而上学女郎館筑井です。私たちが作る同人誌『チョコレート・てろりすと』の内容についてのまとめエントリです。


巻頭特集は女の子同士のラブ、「百合」。
吉屋信子の時代から、百合小説、百合マンガを網羅した完全年譜を作成。
最近百合を知った人も、ディープな百合ファンもうならせる豊富な内容になっています。

また、現在の百合シーンを牽引する一迅社の『コミック百合姫』編集長さんのインタビューを収録。
百合ブームの起源についてや、『コミック百合姫』と『コミック百合姫S』はどう違うのか、など現在の百合シーンを俯瞰する多くの視座を与えてくれます。

「百合の葬列」は、2002年から2005年まで発刊されていたレズビアンバイセクシャル雑誌「Carmilla」の元編集長である井上メイミーさんの寄稿となっています。
百合はレズとどう違うの? そんな素朴な疑問に答えがみつかるかもしれません。

非モテーズの異常な愛情」は、ゼロアカ門下生の峰尾俊彦さんと、筑井真奈による百合対談。お互い好きな百合作品について楽しく語り合う…つもりが、百合とは、だれかを愛することの不可能性すら浮き彫りにしてしまうのではないか!? すべての恋愛に悩む人たちに送る、渾身の百合談義です。


さらにイチオシ企画として、
若手歌人穂村弘さんと、『ほしのこえ』『マイガール』などでおなじみの漫画家・イラストレータ佐原ミズさんによるコラボレーションが実現しています。穂村さんに「手紙魔まみ、ゼムクリップの運命」というタイトルで短歌を4首作っていただき、それぞれに佐原さんが4点のイラストをつけるという内容になっています。相乗効果でより広がる穂村ワールド、佐原ワールドを堪能してください。


また、三島賞を受賞した小説家の佐藤友哉さんの、4年前に行われた貴重な独占インタビューも収録。北海道への思い、東京への思いを赤裸々に語ってくださっています。『クリスマス・テロル』のラストシーンの意味はなんだったのか、すべての佐藤友哉ファン、必読!


当然批評系同人誌なので、評論も忘れてはいません。
雑賀壱による「百合の二重拒絶論」、筑井真奈による「超越性に触れること、文学の仕事について」を読んでいただければ、私たちの批評に対するスタンスも理解していただけると思います。

また、道場主の東浩紀さんが第一次関門から「一貫して独特の艶がある」と評した雑賀壱の批評小説「少女の食卓」。食われるのは女か、それとも男かーー現代のジェンダーと恋愛とセックスに鋭く切り込みを入れる小説です。


また、このサイトで公募させていただいた「同人誌ミシュラン」、あなたの隠された傾向が分かる「論壇人チャート」など、内容もりだくさんの同人誌となっております。

表紙は、『フェミニズム・セックス・マシーン』や『メスパイゲーム』でおなじみの砂さんの百合イラスト!
また、『チョコレート・てろりすと』のプロモーションビデオもありますので、購入の参考に合わせてご覧ください。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm5146331

この同人誌は、11月9日の文学フリマにおいてしか販売されない予定ですので、ぜひとも足をお運びください。

文学フリマの開催場所はこちら→http://bunfree.net/
形而上学女郎館のブースは、2階、B-66となっております。

みなさまのお越しをお待ちしています。

いよいよ明日ですね!

雑賀です。
すでに終わっている採点もそれなりに気になるところですが、とりあえず明日の朝、会場に無事辿り着けるかということが心配でならない私です。秋葉原は何度か行ったことがあるので大丈夫だとは思いますが、人混みに埋もれるという懸念がどうしても拭えません。東京は人が多いよね。とにもかくにも、時刻表と地図を準備中して頑張ります。私と同じ地方上京組の方、東京駅で見かけた際はよろしくお願いいたします。

それでは最後のエントリということで、『少女の食卓』のあらすじを紹介します。

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ゼロアカ道場第三関門の自著要約で、私はこう書いている――これから、恋愛は秘密の共有へと変化していく、と。
秘密とはすなわち、人に見せたくない過去である。人と接触することで“それ”を見てしまうぼくは、学祭で道に迷った少女、彩姫と出会う。たまたま学祭のノリで女装させられていたぼくを、彩姫は「お姉さま」……そう呼び続けるのだ。ぼくが知った、彼女の有していた秘密とは何か。そして、最奥に有する秘密とは何か。
ひとりの人を安易に救おうなどということは最早おこがましく、それでいて人は単純だ。食とはすなわち、生きること。“生”をいとなむ机上にぼくは、世界の終わりと秘密の崩壊を知ることになる。恋とは切なく、むごいもの――心的外傷、ボーイミーツガール。

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第三関門自著要約に共鳴する形で書かせていただきました。短編です。


それでは最後になりますが、東京の方はもちろん、無理を言ってしまえば地方の方も是非遊びに来て欲しいと思います。『パンドラ』に載っている文フリパンダも会場に持っていきますよ。
明日からの世界が変わる、『チョコレート・てろりすと』がそれだけの内容を用意している自負はあります。しかしそれだけでなく、東さんも太田さんも言っているように、文フリ当日、会場は阿鼻叫喚的な空間が繰り広げられることでしょう。ただ、ある人にとってはそれが無駄な時間となるかもしれません。それでも、後悔と時間を取り戻すことはできませんが、無駄はとりあえずネタになります。人生の価値は無駄にあり、です!
そもそも人の人生を左右するなんて面白い機会、滅多にあるものではありません。そして今、その権利は私にはなく、あなただけにあるのです。
11月9日(日)文学フリマ。ブースはB-66、「形而上学女郎館」であなたを待っています。

「私の人生、変えにきて下さい」

ustありがとうございました。

雑賀です。
昨日のustに遊びに来てくださった皆様、ありがとうございます。平日の、しかも週の初めにこんなにたくさんの方が訪れて下さるとは思わず、本当に嬉しい限りです。開始が30分おしてしまった上に、ぐだぐだですいませんでした。私は始終挙動不審でしたが、同人誌の中身は素敵ですよ! これだけは本当に本当です。
でもまあ、PVが流せたので良しとしましょう。ニコニコ動画においてあります。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm5146331

興味をもたれた方は見に行ってみて下さい。めちゃくちゃかっこいいです! 

昨日の渦状言論に書かれていて知ったことですが、東さん本人も見ていたということに正直驚きを隠せません。うわあ。ネットってすごいね! もしまた機会があれば、次はチャットとかも見ながらお話できるとよいですね。なんにせよ、人生初めてのビデオチャットがいきなりustというのは冒険過ぎました。

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只今最終批評神話さんのustが絶賛放映中ですが(5日22:32現在)、よくこんな長い間話続けられるものだなあ、と感心しかりです。チャットに「雑賀です☆」とか打てなくてすいません。タイミングが計れなかったのです。
一方の私はというと、30分が限界でした……。といいますか、筑井さんという箍が外れてエンドレス状態に陥った場合、今だったら「青年型シンデレラシンドロームについて」だとか「ファッション談義(笑)」だとかで暴走すること間違いなしです。基本的にお話は好き。うん、まあ。修練します。

連日のustや公式サイトの更新など、ゼロアカが前夜祭どころでなく暴走しているここ一週間ですが、祇園祭は一ヶ月間あるわけですし、日本人は長期間にわたるお祭りが好きなのでしょう。なんにせよ、文学フリマまであと4日。そろそろ上京の手配をしなければなりません。

門下生が道場主に物申す

形而上学女郎館の筑井です。先日のustを聞いてくださったみなさま、ありがとうございました。
なかなか技術的におぼつかないところも多く、お見苦しい点、お聞き苦しい点などあったかと思います。
前日に告知するといった無茶無謀な試みにもかかわらず、80名ほどの方に届けることができて、非常にうれしく思っております。また、非常にすばらしいプロモーションビデオも作っていただきましたので、こちらも合わせて視聴していただければ幸いです。
ぜひ、文学フリマの会場でもお会いできればと思います。
よろしくお願いいたします。


……
さて、ところで今日、ゼロアカ道場門下生の最終批評神話さん(id:BST-72-Chihaya)さんもustをなさっていたようで、ゼロアカ道場にはやはり動画は欠かせないツールとなっているのだな、ということを改めて認識いたしました。
私は残念ながら仕事中でしたので全部聞くことはできず、ちょこちょことまだやってるんだな〜という感じで眺めているだけだったのですが、どうやら途中から、今回のゼロアカ道場の道場主である東浩紀さんも、IRC(チャット)に参加されていたようですね。
(もちろん、idがhazumaだからと言って東さんご本人でない可能性も否定できませんが、前後の文脈からいって、ご本人であろうと確信しています)


しかし、東さんは、今回のゼロアカ道場の道場主であり企画の主催者であり、道場破りも含めて私たち8組の同人誌に関して、ジャッジメントを下す立場にあります。そのため、東さんがどのチームを推しているか、どのチームに期待しているか、ということは、純粋に売上を大きく左右するポイントになってきます。
私たち形而上学女郎館も、売上を伸ばすためにビラを配ったり、ustを行ったり、PVを作ったり、他のサイトに告知を出させていただいたり、多くの宣伝方法を考え、実行しています。そのような中で、唯一、「最終批評神話」のustに限り、東さんみずからがチャットのなかに参入していくという行為は、いかがなものかと私は考えます。

実際、私たちは、さまざまな場で東さんと一緒に飲む機会を設けていただき、東さん自身の問題意識や趣味嗜好を多少は目撃しており、ゼロアカ道場門下生の非モテーズこと最終批評神話、特に峰尾(id:mine-o)さんに、ひとかたならぬ愛着を抱いていることは、理解しています。

しかし、今回のイベントの趣旨は、そのような東さん自身の趣味判断の問題ではなく、あくまで道場主として、「一万部の書籍出版にたる批評家」を選出する、というものであるはずです。
東さんが、文学フリマ当日に公開される点数に対し、東さん自身が面白いと思うものを推す、この点に関しては、まったく問題はありません。しかし、文学フリマ直前のこの時期に、ある特定のチームを「特別視」しているように見える行動というのは、大変問題があると考えています。それは、その行動によって、どのチームを買うか考えている多くの方々を誘導する結果になってしまうからです。

ゼロアカ道場は選考の過程をすべて公開する、という新しい試みとして始まった企画です。そして、今回の第四次関門は文学フリマの売上点という、東さん自身の判断だけではなく、多くの「観客」をも巻き込んだイベントとなっています。そのなかで、東さん自身がどのチームに愛着を抱いているのか、推しているのか、ということを、文学フリマの直前において行動として示してしまうのは、大変アンフェアな振る舞いであると私は思います。それは、売上というのは確かに客観的な数字として出てくるものですが、道場主の東さん自身の振る舞いによってその売上が左右されてしまう、ということです。


これまで東さんは、「自分は道場主である以上、特定のチームを応援しているか、あるいはどのチームに期待を寄せているのか、ということを明らかにすることは非常にまずい」という態度を一貫してとられてきました。それは飲み会の席においても同様であったと、私はすべてには参加していませんが感じてきたし、それゆえ信頼をしていました。しかし、今回のように、明らかにある一チームだけに、特別な好意を寄せているというふるまいを公に対してすることは、文学フリマにおける売上に大きな影響を与えてしまいます。ブログでそれとなく匂わせるぶんには、周囲の文学フリマへの期待を高めることになると思いますが、直接的な行動に出てしまうのは、第四次関門の企画趣旨を壊してしまうことになるのではないかと感じます。


以上、筑井真奈から道場主東浩紀さんへの抗議とさせていただきます。
(文責・筑井真奈)

ust開催告知

形而上学女郎館によるUstream、11月4日(火)に開催します! 予定開始時刻は22時。多少の前後はお許しください。
文学フリマに発売する同人誌の内容を中心に、いろいろなことを話す予定です。といいますか、実は今のところ何も決まっていません。こんなんで大丈夫か!? そもそも私のか弱いパソコンでちゃんと最後まで続けることができるのか!? いろいろ問題は山済みですが、とりあえず決行します。
ゼロアカに興味のある方もない方も、怖いもの見たさで是非遊びに来てくださいませ。

……
筑井追記
形而上学女郎館のustはこちらです!(注:当然ですが今は何もありません)

文学フリマまであと7日

雑賀です。
とうとう、残すところあと7日になってしまいました。いよいよ来週は文学フリマ当日です。筑井さんが筑波批評社さんところの7時間ustに参加されたりしている一方で、私は熱海で創作合宿の真っ只中です。
なにはともあれ一週間前。合宿の勢いに乗って遠隔更新です!

今回公開しましたのは、いわゆる「はじめに」。言葉をかえるとするならば、宣戦布告文書といった方が正しいのかもしれません。総数96ページ、繰り広げられるのは少女の斗い――そんな本書の目的、感じていただけるでしょうか?
そんなこんなを含めて、ustは鋭意準備中です。お察しの通り、足を引っ張っているのは私です。すいません。

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同人誌の紹介はさておきまして、実はひそかに論壇界隈とは無縁だと高をくくっていたファッション談義がゼロアカでも持ち上がってしまい、文フリ当日私は何を着ていくべきなのか非常に悩ましいところです。
ゴスロリ? 袴? ……なんてことも考えましたが、文フリはコスプレ禁止でしたね。まあ、一つ付け加えるとするならば、ゴスロリはコスプレでは決してありませんけれども。さすがにゼロアカTシャツは寒いでしょうし、あれで新幹線に乗り込む勇気はあいにく持ち合わせておりません。山手線ならすでに乗車済みですけどね!
なんにせよ、期待にこたえる程度の格好はしていくつもりですので、当日はぜひ見物に来ていただければ幸いです。