門下生が道場主に物申す

形而上学女郎館の筑井です。先日のustを聞いてくださったみなさま、ありがとうございました。
なかなか技術的におぼつかないところも多く、お見苦しい点、お聞き苦しい点などあったかと思います。
前日に告知するといった無茶無謀な試みにもかかわらず、80名ほどの方に届けることができて、非常にうれしく思っております。また、非常にすばらしいプロモーションビデオも作っていただきましたので、こちらも合わせて視聴していただければ幸いです。
ぜひ、文学フリマの会場でもお会いできればと思います。
よろしくお願いいたします。


……
さて、ところで今日、ゼロアカ道場門下生の最終批評神話さん(id:BST-72-Chihaya)さんもustをなさっていたようで、ゼロアカ道場にはやはり動画は欠かせないツールとなっているのだな、ということを改めて認識いたしました。
私は残念ながら仕事中でしたので全部聞くことはできず、ちょこちょことまだやってるんだな〜という感じで眺めているだけだったのですが、どうやら途中から、今回のゼロアカ道場の道場主である東浩紀さんも、IRC(チャット)に参加されていたようですね。
(もちろん、idがhazumaだからと言って東さんご本人でない可能性も否定できませんが、前後の文脈からいって、ご本人であろうと確信しています)


しかし、東さんは、今回のゼロアカ道場の道場主であり企画の主催者であり、道場破りも含めて私たち8組の同人誌に関して、ジャッジメントを下す立場にあります。そのため、東さんがどのチームを推しているか、どのチームに期待しているか、ということは、純粋に売上を大きく左右するポイントになってきます。
私たち形而上学女郎館も、売上を伸ばすためにビラを配ったり、ustを行ったり、PVを作ったり、他のサイトに告知を出させていただいたり、多くの宣伝方法を考え、実行しています。そのような中で、唯一、「最終批評神話」のustに限り、東さんみずからがチャットのなかに参入していくという行為は、いかがなものかと私は考えます。

実際、私たちは、さまざまな場で東さんと一緒に飲む機会を設けていただき、東さん自身の問題意識や趣味嗜好を多少は目撃しており、ゼロアカ道場門下生の非モテーズこと最終批評神話、特に峰尾(id:mine-o)さんに、ひとかたならぬ愛着を抱いていることは、理解しています。

しかし、今回のイベントの趣旨は、そのような東さん自身の趣味判断の問題ではなく、あくまで道場主として、「一万部の書籍出版にたる批評家」を選出する、というものであるはずです。
東さんが、文学フリマ当日に公開される点数に対し、東さん自身が面白いと思うものを推す、この点に関しては、まったく問題はありません。しかし、文学フリマ直前のこの時期に、ある特定のチームを「特別視」しているように見える行動というのは、大変問題があると考えています。それは、その行動によって、どのチームを買うか考えている多くの方々を誘導する結果になってしまうからです。

ゼロアカ道場は選考の過程をすべて公開する、という新しい試みとして始まった企画です。そして、今回の第四次関門は文学フリマの売上点という、東さん自身の判断だけではなく、多くの「観客」をも巻き込んだイベントとなっています。そのなかで、東さん自身がどのチームに愛着を抱いているのか、推しているのか、ということを、文学フリマの直前において行動として示してしまうのは、大変アンフェアな振る舞いであると私は思います。それは、売上というのは確かに客観的な数字として出てくるものですが、道場主の東さん自身の振る舞いによってその売上が左右されてしまう、ということです。


これまで東さんは、「自分は道場主である以上、特定のチームを応援しているか、あるいはどのチームに期待を寄せているのか、ということを明らかにすることは非常にまずい」という態度を一貫してとられてきました。それは飲み会の席においても同様であったと、私はすべてには参加していませんが感じてきたし、それゆえ信頼をしていました。しかし、今回のように、明らかにある一チームだけに、特別な好意を寄せているというふるまいを公に対してすることは、文学フリマにおける売上に大きな影響を与えてしまいます。ブログでそれとなく匂わせるぶんには、周囲の文学フリマへの期待を高めることになると思いますが、直接的な行動に出てしまうのは、第四次関門の企画趣旨を壊してしまうことになるのではないかと感じます。


以上、筑井真奈から道場主東浩紀さんへの抗議とさせていただきます。
(文責・筑井真奈)