『チョコレート・てろりすと』内容紹介

形而上学女郎館筑井です。私たちが作る同人誌『チョコレート・てろりすと』の内容についてのまとめエントリです。


巻頭特集は女の子同士のラブ、「百合」。
吉屋信子の時代から、百合小説、百合マンガを網羅した完全年譜を作成。
最近百合を知った人も、ディープな百合ファンもうならせる豊富な内容になっています。

また、現在の百合シーンを牽引する一迅社の『コミック百合姫』編集長さんのインタビューを収録。
百合ブームの起源についてや、『コミック百合姫』と『コミック百合姫S』はどう違うのか、など現在の百合シーンを俯瞰する多くの視座を与えてくれます。

「百合の葬列」は、2002年から2005年まで発刊されていたレズビアンバイセクシャル雑誌「Carmilla」の元編集長である井上メイミーさんの寄稿となっています。
百合はレズとどう違うの? そんな素朴な疑問に答えがみつかるかもしれません。

非モテーズの異常な愛情」は、ゼロアカ門下生の峰尾俊彦さんと、筑井真奈による百合対談。お互い好きな百合作品について楽しく語り合う…つもりが、百合とは、だれかを愛することの不可能性すら浮き彫りにしてしまうのではないか!? すべての恋愛に悩む人たちに送る、渾身の百合談義です。


さらにイチオシ企画として、
若手歌人穂村弘さんと、『ほしのこえ』『マイガール』などでおなじみの漫画家・イラストレータ佐原ミズさんによるコラボレーションが実現しています。穂村さんに「手紙魔まみ、ゼムクリップの運命」というタイトルで短歌を4首作っていただき、それぞれに佐原さんが4点のイラストをつけるという内容になっています。相乗効果でより広がる穂村ワールド、佐原ワールドを堪能してください。


また、三島賞を受賞した小説家の佐藤友哉さんの、4年前に行われた貴重な独占インタビューも収録。北海道への思い、東京への思いを赤裸々に語ってくださっています。『クリスマス・テロル』のラストシーンの意味はなんだったのか、すべての佐藤友哉ファン、必読!


当然批評系同人誌なので、評論も忘れてはいません。
雑賀壱による「百合の二重拒絶論」、筑井真奈による「超越性に触れること、文学の仕事について」を読んでいただければ、私たちの批評に対するスタンスも理解していただけると思います。

また、道場主の東浩紀さんが第一次関門から「一貫して独特の艶がある」と評した雑賀壱の批評小説「少女の食卓」。食われるのは女か、それとも男かーー現代のジェンダーと恋愛とセックスに鋭く切り込みを入れる小説です。


また、このサイトで公募させていただいた「同人誌ミシュラン」、あなたの隠された傾向が分かる「論壇人チャート」など、内容もりだくさんの同人誌となっております。

表紙は、『フェミニズム・セックス・マシーン』や『メスパイゲーム』でおなじみの砂さんの百合イラスト!
また、『チョコレート・てろりすと』のプロモーションビデオもありますので、購入の参考に合わせてご覧ください。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm5146331

この同人誌は、11月9日の文学フリマにおいてしか販売されない予定ですので、ぜひとも足をお運びください。

文学フリマの開催場所はこちら→http://bunfree.net/
形而上学女郎館のブースは、2階、B-66となっております。

みなさまのお越しをお待ちしています。